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症例紹介

陳旧性の弾発指に対するMT-MPS

金成鎰
2023.10.11 UPDATE

keyword :弾発指 腱鞘炎

調理師50代女性

主症状

左将指、中指の弾発指。4か月前に発症。

整形外科にてステロイド注射にて、治療を受けるも症状変化なく、手術は回避したく当院に来院。

拇指MP関節、中指MP・両IP 関節に自発痛、運動痛、及び弾発症状。

両指共に屈曲伸展時の引っかかり強く、強い苦痛を伴って行われている。

治療 腫脹、筋緊張がみられる、浅・深指屈筋、長母指屈筋、拇指球筋、第3中手骨側の虫様筋、背・掌側骨間筋、上腕筋を中心にMI-MPS、AT -MPSを行う。

治療ライン図IX-39、43、48。

初見の治療後、引っかかり感が軽減することを確認し、週2回の治療を約4か月継続、拇指はほぼ症状緩解をみる。中指は6割程度軽減。

そこから2か月後、週に1回継続。中指もやや引っかかりを残すが ADLはほぼ問題なく、調理業務を行っている。

症例考察

前腕屈筋群、MP 関節部の筋硬結を中心に治療を行ったが、過敏な部位でもあり、刺激量に注意しながら施術する。経験上弾発指は難治性のものも多く、ある程度の効果が確認できるまで治療継続出来ないことも少なからずあり、本症例は調理業務を続けながら、長期に渡り治療継続し、拇指に関してはほぼ緩解し、中指も良好な経過途中である。施術者を信頼し、治療継続出来た事も治癒の大きな要因である。

 

金成鎰(kim sonill)

キム鍼灸整骨院 院長 柔道整復師 鍼灸師